『野の彩りを 大事にして30余年…』
1991年の秋、浜中町の動物王国から,60キロ離れた中標津町のムツ牧場の林の中に建てた家に、秋田犬のタムや柴犬のブー、数匹の保護してたキタキツネと一緒に越しました。当時、娘は小六、息子は小二、生徒数の少ない家庭的な浜中小学校の友達と離れることに涙を流してました…。
新しい暮らしは樹々に囲まれた林の中で始まりました。犬小屋に柵、キツネたちの大きな住まい、リハビリ運動場。2年間は生活のスタイルを確立するための建築ラッシュでした。大協力をしてくれた仲間のYちゃんや知人の大工のTさんには感謝しかありません。
最初は庭も考えてました。園芸種をプレゼントしてくれた方もいたので家の正面に柵で囲んで花壇を造りました。
でも、犬が増えるにつれ、そこは彼らの遊び場、穴掘りの楽しいステージになってしまいました。私とウバは気づきました。犬たちとの散歩は無数に咲いてるスズランを踏まずには進めません。これだけ野の彩りが溢れてるのだから、これを石川家の花壇と思えばいいんだ…と。
以来、石川家には園芸種の花は存在してません。ただなんらかの理由で野の花が邪魔になった時。ウバはそれを移植してます。10年前に風呂場の窓下に植えたキスゲ、今年も咲きました。すいぶん増えました。