中標津こどもクリニックブログ

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マスク

インフルエンザが流行している時期に外国人が日本に来ると驚くことのひとつに、
みんなマスクをしている
というのがあります。
みんなおそろいなので、まるで秘密結社のように見えるのかもしれません。
彼らがそう感じるのも(秘密結社は別として)当然な部分があり、そもそもにしてマスクというものは感染予防のためのアイテムではなく、感染拡大防止のためのエチケットアイテムなのです。

よほど高スペックのマスクでない限りは、空気中を漂う極めて小さなウイルスをフィルタリングすることはできません。
昭和の頃から生きている方は思い出していただけるかと思いますが、子どものころにマスクをさせられたのは、風邪をひいて咳が出たときだったはずです。
手術室でマスクをつけるのも、患者さんの体に術者の唾液などが飛ばないようにするためです。

日本においていつごろから感染防止アイテムとしての地位を獲得したのかは定かではありませんが、数年前の新型インフルエンザ騒ぎの時には町を歩くとみんなマスクをしていましたし、薬局から使い捨てのマスクが売り切れて姿を消しました。
少なくともあの時点では確実に確固たる地位を築いていました。
そして、「なんでそんなにマスクが好きかなぁ?」とも思っていました。
でも、何か自分の知らない事実があるかもしれないし、それでご商売をなさっている方もいらっしゃるので多くを語りませんでした。
そして今年になって、その知らない事実を知りました。

インフルエンザ、ノロ、ロタ、などの感染症は、患者さんが触ったドアノブ、蛇口、冷蔵庫の取っ手、などを触ってしまった後に、その自分の手を介して鼻因腔から感染してしまうということは有名な事実です。
だからこそ、新型インフルエンザが話題になった年にはみなさんせっせと手を洗ったので、結果的にノロ、ロタの発生が少なくなったのです。
そして、つい最近知ったことなのですが、ウイルスに汚染された自分の手からどうやって自分に感染させてしまうかという極めてクリティカルなポイントが、全ての人に共通する、ある何気ないしぐさだということです。
それは
何気なく鼻をさわる
という行為です。
その昔、若大将加山雄三が「君といつまでも」のくさいセリフの最中に、はにかんで鼻の横をこするというアレです。
その瞬間に、ウイルスはドアノブから手を介して鼻因腔にリレーされるのです。
ほとんど全ての人が無意識のうちにものすごい回数鼻を触っているのだそうです。
マスクには、鼻を直節触るという行為を妨害するという効力があり。
それゆえ、感染予防グッズとしての大きな存在意義があったのです。
自分でも、ちょっと驚きました。


ああよかった。
知ったような顔して「マスクなんて無意味」なんて言わなくって・・・


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