中標津こどもクリニックブログ

写真

先日、鳥取県米子市で「日本小児科医会総会フォーラム」という大きなミーティングが開催されました。
日頃からお世話になっているとなり町の境港市(鬼太郎などの妖怪達が立ち並ぶ水木しげるロードのある町)の先生が、わずか4人の実行委員会の委員長になられたので、人手不足の明らかな現状に黙ってはいられず前日入りして運営のお手伝いに志願しました。
閉会式までいてしまうと、どう考えももはやその日のうちには中標津までは戻れるはずもなく、翌日も半日以上休診になってしまうので、「申し訳ない」と思いながらも「この際だから」と一日休診にして鳥取市まで足を伸ばしました。
というのは、子どものころから「一度は行きたい」と思っていた鳥取砂丘が見たかったからです。
中国山地の花崗岩(かこうがん)、千代川の流れ、日本海側の北西季節風、の三つの要素が偶然を越えた奇跡的な組み合わせとなり、数千年をかけて出来上がった巨大な砂丘は見るものを圧倒するすさまじい迫力があります。

砂丘自体もすごかったのですが、近くにあった「砂の美術館」がまた素晴らしかったです。
国立公園であるため持ち出し禁止の鳥取砂丘の砂は、その組成、粒子の大きさ、不純物の少なさから、水と一緒に枠に入れると見事に固まります。
まるで雪像作りをするときに枠の中に雪を詰め込むようなものです。
そして、できた大きな砂の塊をこれも雪像作りと同様にいろいろな道具を使って掘り込んでゆきます。
雪像作りと決定的に違うことは、砂像は一旦削りすぎてしまったり、突出した部分が折れてしまったら、「雪と水を混ぜてくっつける」といった修復が効かない事です。
細心の注意を払って作られた巨大な砂像が屋内に(雨にぬれると崩れてしまう)に配置された1年限りの作品群です。

そこで眼にした光景に若干の違和感を感じました。
スマホが広く普及するようになってから、景勝地、観光地、イベント、飲食店等々、あらゆるところで写真撮影をしている人を見かけます。
かつてのカメラは、「持ちフィルム」の数的制限がありましたが、スマホ時台の今では何枚取ってもコストがかかりませんから「食べ放題、飲み放題、撮り放題」状態です。
全ての砂像の写真を撮り、さらに自撮り棒で写真を撮り、といった作業を次々と繰り返してゆく方を数多く見かけました。
砂像のスケール感、迫力、質感はカメラには絶対に納まらないのだから、「もっとちゃんと観ればいいのに」と思うのですが、記録におさめることの方が優先事項のようです。
私達の町の開陽台もでも、多くの方がカメラを回したりしてパノラマ写真の撮影をしていらっしゃいますが、あの息を呑む風景を記録することは不可能です。
ライダー時代に多くのそんな風景に出会った私は、カメラに納めて自分のものにした気になるよりも、瞳を通して脳裏に焼き付ける方を選択しました。
毎年のように訪れた北海道でしたが、そのうちにカメラを持つことさえなく旅をしていました。

幼稚園の運動会や学芸会で、わが子の晴れ姿をビデオに納める事に全労力を費やしているご家族に対して、「リハーサルはどうぞ御撮影ください、本番は全体を観てください、公式映像はこちらで撮影します。」といった対応も今や珍しくはありません。
シャッターを切ることを否定するつもりは全くありませんが、せっかくなんだから「よく観てよっ!」と思うのであります。


7月のLIVE

今年もまた蒸し暑い内地を脱出してミュージシャン達が北海道ツアーを組む季節が近づきました。
スケジュールは以下のとおりです。

7月8日(金) 「五十一」
スライドギターの名手、泣かせるブルース
19:00開場 19:30開演
前売り2500円 当日3000円 いずれもワンドリンクつき

7月14日(木) 「新井武士」(元ダウンタウンブギウギバンド)
お茶目なおもてなし感を持ったロック魂、宇崎竜童さんの話も面白い
19:00開場 19:30開演
前売り2500円 当日3000円 いずれもワンドリンクつき

7月22日(金) 「告井延隆」
何度聴いてもまた聴きたい、「アコギ1本でビートルズ」の妙技
19:00開場 19:30開演
前売り2500円 当日3000円 いずれもワンドリンクつき

どうぞお越しください。
お問い合わせは、中標津こどもクリニック0153-78-8311
院長 栗山まで・・・


ダニ退治!

DSC02786.JPG
赤く見えるのがダニです
DSC02787.JPG
頭皮は少々赤いのですがダニはいなくなっています
DSC02789.JPG
元気に歩くダニなのですが、ピントがぼけています
DSC02796.JPG
これが、ダニツイスター
中標津に移住する以前は都会暮らしだったもので、
それまでダニという生物を見たことがありませんでした
なので、
「ダニがついたので、取っていただけますか?」
というお問い合わせがあったときには、
下手こいて刺入部をちぎってしまうと、体液が流入して後々大変な事になるので、
「申し訳ありませんが、皮膚科の先生がお詳しいのでそちらを受診して下さい。」
と、丁重にお断りしておりました。

今年に入って、「このままでは、いかん!」と、ふと思い立ち
ダニツイスター」なる新兵器を購入いたしました。
メカニズム的には、釣り針の「返し」のようなものが付いていて一旦刺されてしまうとまっすぐには抜けないダニの刺入部を、クルクルと回転させることによってスムースに抜くという代物です。

うまい具合に先日、飛んで火に入る夏の虫のように頭にダニを付けた知人がやって来て、ありがたく実験台になってもらったので、
「あとは、本番を待つのみ!!」
という状況になっておりましたが、本日第一号の患者さんがいらっしゃって無事にダニの除去に成功しました。
何事も終わるまではドキドキするものですが、無事に頭から取り外したダニがティッシュの上を歩き回る姿を見て「無事に取り外せた!」と胸をなでおろしました。

「こんなヘボ小児科クリニックでもダニの除去はできるんだよということを教えてあげれば、次にやられた人に親切な情報かもしれないので、この状況を写真入りで周知させていただきたい。」
と、本人とお母様に了解を頂いて、「使用前」「使用後」の写真を掲載する運びとなりました。
ダニに喰われた方は、当院でも対応できますのでご相談ください。



しかしながら、「確実に取れる」という保証は無かったものですから、処置にかかる前にお願いするのには少しばかりの勇気が必要でした
無事に取れてよかった・・・



>>2016年6月一覧







RSS

Ringworld
RingBlog v3.22