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何気ない日々の暮らし......積み重なって大きな変化が!

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2005年03月26日(土) 天気:晴れ 最高:13℃ 最低:−2℃


 朝、犬たちの水桶に氷が張っていた。予報よりもかなり低い最低気温、やはりあきる野は山に近いと実感している。

 太陽が昇るとともに気温も上昇、爽やかで心地よい1日となった。
 今日は久しぶりにムツさんが来国、園内のあちらこちらで犬、ネコなどを前にパフォーマンス、そして分かりやすい動物学の講座がゲリラ的に展開された。
 聞かれた皆さんの
 『ヘェ〜』『ホ〜そうなんだ、、、』
 が嬉しく、司会の私はたくさんの質問を皆さんから頂き、ムツンさんにぶつけてしまった。

 犬たちは笑顔、そしてネコたちはのんびりとネコ用アジリティをこなしてくれた。



2005年03月21日(月) 天気:晴れ 最高:17℃ 最低:3℃


 2週間も日記が空白になっていた。立ち寄って下さっている皆さんにはお詫びのしようもない。ただただ、申し訳ありませんと書くだけである。

 空白の日々は、けして事なき時間だったわけではない。いや、あまりにも多くのことが起き、自分の心の中で言葉を紡ぐことができなかったと言うべきだろう。
 しかし、それも甘えかも知れない。たとえ1行でも良い、その日の想いをこの場所に記すべきだろう。大いなる反省と自戒、私には、今、それが大切だ。
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 3月21日
 早朝、王国を出て赤羽に向かった。同行したのは仲間が3人、犬が8匹だった。昨日に引き続き、ハウジングセンターでのイベントに出演するためである。少し北風は強かったが、空は晴れ渡り、午後には汗ばむ陽気となった。
 まるで外国の町並みに紛れ込んだような空間で、犬たちと、そしてお客さんと遊んだ。
 往復ともに高速を使ったが、行きは下りが、そして帰路は上りがと、ともに対向車線が長い渋滞になっていた。3連休の思い出を詰め込んだ車の列。心地よい疲れの流れであったのだろうか。
 8匹の犬たちは、今日、開通した圏央道のあきる野インターに着くまで、ひたすら眠っていた。



2005年03月06日(日) 天気:くもり 最高:3℃ 最低:−1℃


 一昨日、昨日と、雪が舞うあきる野だった。
 そして今日、気温は雪でもおかしくはない状態が続いた。しかし、雲が薄くなったのか、なんとか曇り空で夕方を迎え、暗くなってからは星も顔を出した。数日間続いた悪天候も終息、明日は快晴の予報が出ている。
 
 この数日で旅立ったタブの子犬たちから、相次いで便が柔らかいとの知らせがあった。王国を後にする前は、実に見事なウンコをしていた。それが数時間の移動の後で柔らかくなる、、、、。明らかに移動と孤立(子犬はそう感じただろう、最初は)による心の影響も考えられ、それにお腹の調子も合わさったと思われる。
 獣医さんに診てもらった子もいる。処方された薬を飲み、新しい家族の皆さんのぬくもりに囲まれ、1日も早く良いウンコを見せてほしい。

 それにしても、残っている連中は実に太く、大量の良いウンコをしている。内弁慶か、タブっ子は。



2005年03月04日(金) 天気:雪のち曇るでしょう 最高:5℃ 最低:0℃

 女房が中標津に向けて発つ。いつも立川から羽田への直行バスを利用している。今朝は雪となったので、いつもより早く家を出た。
 道はシャーベット状の雪もどきが覆った状態。これでもブレーキを掛ければ滑るだろう。おまけにスタッドレスを着用していないと思われるソロソロ車もあり、道の流れは悪い。

 安全運転で走り、間もなく立川駅が見えるあたりで前方の信号が黄になった。交差点に入る前に赤になるのは分かっていた。私はゆっくりとブレーキを踏んだ。
 そして、北国ドライバーの癖か、何気なくミラーを確認した。1台の軽が後ろにいた。その車は迫って来ていた。
 反射的にブレーキから足を放し、アクセルを踏んだ時に『ガンッ!』とショックがあった。
 軽は跳ねとんだように左の歩道を進み、フェンスの手前で停まった。

 車から降り、私は先ず自分の車の左後ろを確認した。5センチほどのキズがバンパーに残っていた。
 さて、軽のほうは、、、、と見ると、その車は元気良く道に降り、そのまま走って行ってしまった。
 
 あぜんとするとともに、少し追尾をしたが、途中で前方の信号が黄になった。私は停まり、軽は先を急いだ。
 遠ざかる車の後ろの窓に貼られていた若葉マークが目に焼き付いた。
 「長いドライバー人生が続くであろう顔見せぬ君、今日を教訓としてほしい」
 そう願うだけだった。



2005年03月03日(木) 天気:曇り 最高:9℃ 最低:−1℃


 ワイマラナーのアッシュに発情が来ている。
 彼女が外に出ると、セン、ポチポチ、チロル、ラッキーなどの現役オスイヌ、元オス犬たちがしつこく言い寄る。
 そして今日、いよいよアッシュの方から尻を向け、15センチほどの短い尾をピンと立て。そして横に何度か振り、曲げて止めていた。
 獣医さんのスメア検査でも、今日あたりの予測だった事もあり、それでは、、、と言う事で、私が運転手となり、アッシュと彼女が大好きな三谷さんを乗せて世田谷に走った。

 出会ってすぐに、アッシュと若いオスは互いの行為をさらけ出した。臭いを嗅ぎ、軽くグルーミングの歯を当て、気分の高まりを待つ。
 そして20分後、2匹は初めての交尾をした。
 つながっていた時間は18分ほどだろうか、実に落ち着いた結婚となった。

 「今日はひな祭りなんですよね」

 笑顔の三谷さんが言った。

 「あっ、そうか。と言うことはうまくいけば5月5日の子供の日に生まれる可能性がある、、、」

 時として、私たち人間の予測を超えたドラマを生き物たちは見せてくれる。
 節句生まれのワイマラナーの子犬も夢ではないかも知れない。



2005年03月01日(火) 天気:晴れ時々曇り 最高:11℃ 最低:−2℃

 
 今日、タブの子犬が新しい飼い主さんのもとへ旅立った。イエローのメス、名前はすでに小春と決めてもらっていた。
 飼い主さんになるAさんは、12月20日の出産の朝に王国に来られていた。私の掲示板での速報を読み、都内から駆けつけられた。
 その後も20回をこえる来国、日々の変化を確認されていた。

 生後71日目、晴れた日にご家族の皆さんで迎えに来られた。
 私と女房、そして仲間たちは笑顔で小春をお渡しした。
 次のような綴りを添えて、、、、.

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     乳父と乳母のふたり言

                  東京ムツゴロウ動物王国
                        石川 利昭
                          ヒロ子

 2004年12月20日、0時36分、ラブラドールのタブは第1子を出産しました。その後、午後3時まで15時間をかけて見事に13匹の子犬を私たちの前に、そして王国に来られていた皆さんの前に見せてくれました。
 この拙文は、タブの3度目の結婚、出産、そして育児を見守り、応援をしてきた乳父と乳母の、親ばか綴りです。今回、縁あって皆様の家に旅立つ子犬たちの記録、そして連中への想いを、3度目の積雪以降、マイナス3〜6℃の気温が続く西多摩の王国から発信させていただきます。
 どうか、子を想う親の狭窄的な物語と御笑読いただければ幸いです。

*出産まで。。。
2004年10月19日  伊勢原にてテディ(茅ヶ崎在住)と
             交尾。
             テディ・2歳
     10月21日  2度目の交尾
     12月15日  タブ、腹囲104センチ
     12月18日  タブ、腹囲108センチ
             体重 37キロ
             (9月28日は28キロ)
     12月19日  夕方、餌を食べず。
             大小便を頻繁にする。
             夜、陰部から浸出液。
             育児箱に入っても落ち着かず、
             前足で箱の隅をかき、呼吸が切迫
             する。
        20日  0時36分 出産始まる。
             午後3時 第13子出産

* 育児経過
 13匹の出産は王国の歴史で2番目の多産数です。しかし14匹の出産だったセントバーナードのボス2世は、死産が2匹ありましたので、もし13匹が順調に育てば、これは王国新記録と、私たちは張り切りました。
 出産時からの体重は下記のようになります。

 <みんなプクプク表>
   誕生日  2週間目  4週間目  6週間目  8週間目 68日目
イエロー
 ♀ 420  800  1700  3600  5700 7700
 ♀ 535  890  1920  4200  6500 8800
 ♂ 520 1010  2020  4300  6600 8500
 ♂ 330  690  1400  3400  5800 7900
ブラック
 ♀ 420  820  1680  3600  5700 7500
 ♀ 420  820  1800  3900  6000 7600
 ♀ 450 1020  1850  4700  6500 8800
 ♀ 430  820  1820  4000  6300 8600
 ♀ 430  960  1850  4300  6400 8700
 ♂ 450  940  1900  4000  6600 9400 
 ♂ 350  780  1600  3900  6400 8400
 ♂ 350  710  1500  3400  5500 7600
 ♂ 390  860  1700  3900  6400 8600

 この推移での結論は、まさに『小さく産んで大きく育てる』になります。1匹、私たちのてもとに残る子が膀胱炎での治療を行ないましたが、他の子はまったく病気ひとつせずに元気に成長しております。
 そして何より書かなければならないのは、母親のタブの奮闘です。乳首の数は10個、それをフルに与え、大小便を舐めとり(生後70日に近い今もウンコを探して食べています。油断をしていると授乳もします)、優しく抱き、そして遊びをさそう良き母親をしております。

* 様々な記録
2005年1月 4日 目が開き始める。
        8日 乳歯が出て来たので。試しに離乳食を与
           えてみる。驚くほど良く食べる。
        9日 13匹、すべての目が完全に開く。
           耳の穴もかなり開く。
       17日 1回目の駆虫薬投与
           (ピペラックスシロップ)
       27日 しっかりとした歯がはえ揃う。
       31日 初めての日光浴。
           以後、雨、雪でないかぎり、必ず外のサ
           ークルで日中を過ごす。多くの皆さんに
           見られながら。
           夕方、2回目の駆虫薬投薬
           (ピペラックスシロップ)
     2月 4日 王国に残る黒メス、血尿。獣医さんの診
           察を受ける。膀胱炎。
        6日 母親のタブ、食べた餌を子犬に吐き戻す。
           以後、毎日続く。
       10日 8種混合ワクチン接種
       18日 サークルから出て、広場まで初めてのフ
           リー散歩をする。みんな声と母親の姿に
           反応し、しっかりついて来た。
       23日 3度目の駆虫薬投与
           (ドロンタール・プラス)

  私たちがバキューム犬と呼んでいる犬種がいます。その代表的なのがビーグルとパグ、そしてラブラドールです。
  まさしく13匹はラブの子、食べさせる心配はまったく無用、吸い込むように食べています。
   




  <様々な事に関して>

* 餌、その他食べること
現在のところ1日3回(8時、15時半、11時)離乳食を食べています。
内容は下記のようになります。
 ドライフード・・・・ニュートロ社のナチュラルチョイス<ラージブリー
           ドパピー>1回140グラム。
 犬缶A・・・・・・・市販の普通のもの1回に三分の一。
 犬缶B・・・・・・・市販の鶏頭水煮(1回に頭1個)。
 牛乳・・・・・・・・適当量
 チーズ・・・・・・・10グラムほど。
 他に煮干しを入れる時もあります。
 ドライフードは王国のショップで購入可能です。よく食べますので、来られた際に大袋をどうぞ。

 量は成長とともに増やして下さい。缶詰は適当で構いません、お好きなものを与えて下さい。人間の残り物も、ネギ、ニラ等以外は平気です(多量でなければ)。
 回数は、まもなく1日2回、生後1年ほどで1日1回でも構いません。
 おやつは様々なトレーニングの褒美にも、栄養の補給にも有効です。ジャーキー等を、どんどんお使い下さい。
 また、ラブはくわえる、囓るが特技の犬種です。おもちゃやおやつにボーンなど、固めの物をおすすめします。これは家具や人間を守るためにも必要です。

* ワクチン、駆虫、登録に関して
  混合ワクチンの1回目は別紙接種証明書に記載のように、2月10日に行っております。次回は3月10〜14日頃、そのまた1ヶ月後に3度目の接種をおすすめします。その後は1年1回の処置となります。検便、駆虫薬投与等を含めまして、獣医さんとご相談を願います。
 自治体への登録、狂犬病ワクチンの接種に関しましても、獣医さんにうかがって下さい。
 血統登録書は、現在手続き中です。発行が済み、王国に届きましたら、すぐに送らせていただきます。

* フィラリアの予防・ノミダニ予防
 3月から11月頃まではフィラリアの薬を月1回投与、ノミダニのほうは年間を通しての滴皮毛の薬をおすすめします。

* その他
ペットライフ社のwanという雑誌で、私は20年近く連載をしております。まるでタイミングを合わせたように最近号でラブを中心としたレトリーバーの原稿を依頼されました。3号に渡って書いた文章をまとめて転記しました。
 私と女房の考え方を示しております。参考までに読んでいただけたら
幸いです。
 今回の13匹の兄弟は首都圏に散らばります。と言うことは集合もしやすい別れでしょうか。それぞれの成長を見守り、そして互いに親ばかぶりを自慢しあえるオフ会、集いを、王国のドッグランで展開できることを期待している実家の乳父、乳母でした。


 新しき飼い主の皆さんは、私たちにとって大切な心の親戚さんです。犬を絆に皆さんとの愉快な、時にはらはらどきどきな日々を、心から楽しんでいきたいと考えております。兄弟の中からイエロー牡とブラック牝の2匹が石川百友坊に残ります。皆さんと同じ時間を共有できると喜んでおります。
 重ねまして、タブっ子をよろしくお願いいたします。

                 2005初春 石川 利昭
                          ヒロ子