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何気ない日々の暮らし......積み重なって大きな変化が!

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2005年04月30日(土) 天気:晴れ 最高:25℃ 最低:11℃


 ドッグラン・プチに9歳のサモエドのメスが来てくれた。

 「この子、石川さん家のウラルの妹です」

 一瞬、私は言葉を失った。

 ウラル、、、、、親分マロの正妻だった。マロは9匹の嫁と結婚をしたが。私はやはりウラルを第一王妃と思っている。
 マロとウラルの血の流れは、息子のカザフ、孫のオビへと石川家のサモエドとして継いでいる。
 ウラルは無念な事故で死んだ。まだまだマロとの間に子供を作って欲しかった。メスの跡継ぎは残していなかった。だからウラルの娘であるノールが生んだ孫(アラル)を引き取った。

 様々なことが、目の前の白い犬『はな』を、見て触っている私の頭の中を駆け巡った。
 数年前まで札幌に住まわれていた飼い主さん、ウラルの妹を優しさで包んでらっしゃった。

 



2005年04月29日(金) 天気:晴れ 最高:31℃ 最低:10℃

 ゴールデンウィークが始まった。今年は10連休の方もいるらしい。
 と言う事は、王国での出会いの数も多くなるに違いない、生き物たちとともに元気に皆さんを迎えたい。

 何年ぶりだろう、懐かしい方が寄ってくれた。
 千葉れい子さん、日本で初めて介助犬との生活を始められた方である。
 きっかけはテレビスペシャル番組の『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』だった。17年ほど前に、ムツさんがアメリカでの介助犬の存在を番組で紹介した。それを視て下さった千葉さんが私に電話を下さり、そこからスタートをした。
 当時の仲間であるジェルミ氏の紹介で、アメリカで犬とのトレーニングを始められた千葉さんに、私は会いに行った。英語があふれる中で、千葉さんと候補犬は笑顔でがんばっていた。
 その後、北海道の王国に、千葉さんにとっては初代の介助犬、アメリカでいっしょにトレーニングをしたブルースと来てくれた。王国のワンパクな連中が静かに迎えた驚きが記憶に残っている。
 昨日もそうだった。百友坊の40数匹の犬たちは、普段、自分たちのエリアによそ者が来ると大騒ぎになる。ヘタをすれば咬まれ、殺されるおそれだってある。それが縄張りというものだ。
 そこに千葉さんとシーナ、そして介助犬の訓練中の柴犬のアズキが入った。
 40数匹は、匂いを嗅いだ。シーナとアズキは穏やかに受け入れた。
 それだけだった。何も事件は起きなかった。まるで働いている仲間に敬意を払うように、百友坊ののんきな連中は2匹を認めた。
 まるで、、、ではない。実は犬は初対面でもしっかり仕事をしている犬を認める能力を備えている。
 千葉さんの車椅子に付き添い、穏やかに仕事をしているシーナ、その姿は私だけではなく、私の犬たちも拍手をもって見つめてくれた、これは嬉しいことだった。

 千葉さんは、自身がシーナと暮らしながら、仲間たちとともに介助犬の育成の仕事をされている。活躍をお祈りしたい。



2005年04月24日(日) 天気:晴れのち曇り 最高:17℃ 最低:6℃


 爽やかな春の1日だった。



2005年04月23日(土) 天気:晴れ 最高:18℃ 最低:7℃


 レオンベルガーのベルクがウコッケイの柵に張り付くようになった。それまではお客さんの出入り口周辺でゴロンと横になり、のんびりとしている事が多かった。
 何がベルクを変えたか、もちろん雛の声と姿だと思う。
 北海道時代、ベルクはウコッケイの暮らす車庫の近くに繋がれていることがあった。雛が孵り、あちらこちらと動き回るようになると、大きなベルクの周辺にもよく行くようになった。雛が気に入ったのはベルクの掘った穴(眠る場所)である。そこで餌を探し、時に砂浴びをしてのんびりとしていた。
 その横で、まるで母親のようにベルクは身を横たえ、頭部だけを起こして雛を見守っていた。
 その記憶が蘇ったのだろうか、ベルクは金網の柵に顔を近づけ、一心に2羽の東京生まれの雛を見つめている。
 柵の内側では柴犬のミゾレが雛に付き添い、ベルクの挙動も監視している。
 2匹の犬に守られ、雛は元気である。



2005年04月22日(金) 天気:雨のち晴れ 最高:17℃ 最低:6℃


 朝、突然の強い雨と雷があった。どうなることかと眺めていると、あっと言う間に青空が戻り、空気も澄んだ素晴らしい春の1日となった。

 ドッグランにサモエドのダーチャの娘が来た。彼女のたくさんの子供の中で、もっとも性格的に似ているマーヤだった。
 それでは並べて比較をと、ダーチャをインストラクト犬として連れて行った。
 2匹は同じように忙しく動き、同じように私の上着の左ポケットに口を入れてジャーキーを盗もうとした。
 嗚呼、母と娘、生後2ヶ月で離れ、まったく異なる環境で育ってきても、やはり母と娘だった。

 そのダーチャ、今、お腹ではマーヤの弟妹たちが3センチほどになっているはずである。



2005年04月20日(水) 天気:雨 最高:11℃ 最低:7℃


 それぞれの家庭に旅立っていたラブの子が3匹、ドッグランに来てくれた。
 雨、肌寒い気温、、、、と感じるのは人間だけ。王国に残っている4匹を含め、母親のタブ、兄貴のセンとともに、賑やかに午後を過ごした。
 生後4ヶ月、まさにギャング盛りで、それが7匹もそろうと、人間の着ている服は泥だらけ、あの母、兄ですら叱り声をあげ逃げることもあった。
 3人の飼い主さんは、まさに幼稚園のPTA、我が子の様子をながめながら互いに様子を語り、相談、アドバイスをし合っていた。もちろん端々に親ばかの心をにじませながら。
 私は上着の襟を立て、少し離れて、にこにこ心でそれを聞いていた。



2005年04月11日(月) 天気:曇りのち雨 最高:15℃ 最低:5℃


 朝から気温が下がり始め、夕方には5℃を示していた。雨にうたれて桜が散ってしまうかと心配したが、咲き始めてからの時間がそれほど過ぎていないためか、しぶとく枝にしがみついている。
 濡れた地面に花びらが張り付いていた。この自然の織りなす模様は、何とも言えず美しい。
 その上を犬たちが静かに歩いていた、そんな雨の月曜日だった。



2005年04月10日(日) 天気:晴れ 最高:25℃ 最低:8℃


 しだれ桜も山の中腹までの木は満開になった。濃いピンクが妖艶な感じがする。北海道の時には見ていない色と形、かなり気に入った。

 日曜日、それも晴れて暖かい日ということで、朝からたくさんの皆さんが王国に寄って下さった。
 犬やネコたちも声をかけてもらったが、王国を素晴らしい色で演出してくれている桜を誉めて下さる方も多く、なんとなく嬉しくなり、張り切り声が出てしまった。
 時々、強い南西の風が吹き、花びらが吹雪のように舞った。ラッキーはその中で、突然、踊り始めていた。



2005年04月09日(土) 天気:晴れ 最高:20℃ 最低:7℃

 ドッグランにタブの子犬たちが集まった。ララ、小春、サクラ、ポドリー、モモジ、ユニ、バス。それに母親のタブと前回の子、つまり子犬たちのお姉ちゃんになるココがいた。みんな嬉しそうに駆け、水を入れた大きなタライに飛び込んでバシャバシャと遊んでいた。
 今回の子犬たちのもらわれて行った先は、首都圏の家庭まかり。そう集まりやすい状況となっている。これからも子犬を絆に、飼っている人間の楽しい集いは続いていくだろう。それは実家の私にも嬉しいことである。



2005年04月08日(金) 天気:晴れ 最高:22℃ 最低:13℃


 晴れてはいたが、西の山々は霞んで見えなかった。どうやら杉や檜の花粉らしい。私は何の症状もないが、花粉症の方に会うと、こちらまでせつなくなってくる。これも後少しのことだろうか、皆さん、耐えてほしい。

 そして、あきる野の王国は、一気に桜が満開に近くなった。一昨日からの高温が効いたのだろう、見事な花の波が続いている。
 今日、来られた女性は、

 「花粉がひどそうなので、考えてしまったけれど、この桜を見たら嬉しくなりました。来て良かった〜!」
 
 と言って下さった。
 桜吹雪、じゅうたんの上で犬たちが駆けるまで、もう少し猶予があるだろう。それまで皆で素晴らしい桜を楽しみたい。



2005年04月07日(木) 天気:曇りのち晴れ 最高:26℃ 最低:15℃


 とうとう夏日になった。上着を脱ぎ、手すりにかけておいたところ、目ざとく気づいた犬たちにポケットを荒らされた。彼らは私の上着の左ポケットにジャーキーが入っているのを知っている。見事に左だけがよだれまみれになり、中身は消えていた。

 今日、新しい仲間が増えた。百友坊にはバセットハウンドのクレア、ウィペットのトン。ショーチームにはトンの妹のジル。犬ぞりチームにはアイリッシュウルフハウンドのミルズが加わった。
 どの子も社会性が身に付いており、すぐに先住犬たちと楽しく遊び始めていた。



2005年04月06日(水) 天気:晴れ 最高:23℃ 最低:2℃


 気温がどんどん上がり、午後2時頃には23℃を示していた。
 犬たちは、どのようにすれば体温をさげられるか、しっかり理解し、それに対応している。
 今日は、アラルが水深20センチの溝に入った。ポチポチとセンは大きなタライに入り、4本の足を冷やしていた。
 カボスとベルクは木陰を愛し、カザフはスダレが作る日陰で涼んでいた。
 タブっ子たちも溝に入ったが、こちらは涼むためではなく、何となく楽しそうだから、、、もしくは、単に落ちただけと思われる。

 いよいよ、水が活躍する時期を迎え、周囲の人間はシブキに気をつけなければならない。



2005年04月05日(火) 天気:晴れ 最高:16℃ 最低:1℃


 朝の気温が1℃、北風が冷たかった。しかし、午後になり風は南に回り、気温も16℃まで上がってくれた。百友坊内を自由に駆け回るタブの子犬たち、すぐにハアハアと舌を出し、ユニとモモジは自主的に水に落ちていた。ラブラドールは水も申し子、私は余裕で見ていたが、ドッグレッグした岸を上がることができず、見かねたお客さんが、引き上げてくれた。ありがとうございます。飼い主、けしてライオンの親でも星一徹でもないのですが。

 雛は2羽とも元気である。残りの1個からは声が聞こえない。今回は2羽の誕生で終わりそうだ。
 ミゾレはますます頑固に鶏柵を守り、私と目が合うと、ひたすらご褒美(ギャランティ)のジャーキーを要求している。百友坊で唯一仕事をしている彼女、昼寝組の連中よりも太りつつある。



2005年04月04日(月) 天気:くもり 最高:11℃ 最低:3℃


 またまたの雛の話になる。
 今日、2羽目の雛が孵った。羽色はクリームがかった白、元気に鳴いている。

 最初に産まれた黒い子は当初から抱卵をしていた雌鶏が可愛がっている。ところが今日生まれた雛は、途中から抱卵に参加をした雌鶏を慕っている。
 要領の良いウコッケイもいたもので、空腹に耐え、22〜24日の作業を完遂しなくても、途中から参加をして卵を奪い、温める期間が短くても雛が卵の中からピーピーと鳴いた時にリアクションをした雌鶏が声による刷り込みで母となることができる。
 
 不条理であり、なおかつシステムの素晴らしさ、その両方を感じつつ、私は最初からがんばって抱いて来た雌鶏の前に、少し多めに餌を置いた。



2005年04月03日(日) 天気:晴れ 最高:20℃ 最低:1℃

 
 嬉しいことに天気予報がずれ、朝から暖かい1日となった。春休みということもあり、午前中から多くの皆さんに王国に寄って頂き、嬉しい日となった。

 もう一つ、今日を笑顔にしてくれた事件があった。もちろん昨日の日記に書いたウコッケイのこと、昼頃に、番犬の柴犬シグレが抱卵している小屋の前で厳しく吠え始めた。
 近くにいって耳を澄ますと、聞こえた、雛の声が。

 『ピーピーピー』

 さっそく鶏界に認められている女房が確認に行った。
 
 『黒い羽だよ、元気にしている。もう乾いている、、、』

 そう言って女房は二つにきれいに割れた卵の殻を手に出て来た。ミゾレは女房の足が柵からから出るまで、しっかり見届けていた。
 もう1羽の雌鶏が抱いている卵の中からも雛の声が聞こえる。こちらは今夜か明日の誕生だろう。



2005年04月02日(土) 天気:薄曇り 最高:15℃ 最低:2℃


 女房が抱かせていたウコッケイの卵を確認した。抱卵しているのは2羽、ほとんど休憩をとらずに犬小屋の中で抱いている。そこに雄鶏などが入ろうとすると、あの鶏小屋の番犬の仕事を7年も行なっている柴犬のミゾレが、雄鶏の尾羽をくわえて引きずり出し、
 『オンドリりゃ〜、何をしている!』
 と叱っている。
 もちろんミゾレは柵ごしでも、卵を抱いている犬小屋へのネコや犬の接近を許さず、厳しい声で注意を与えている。

 さて、ウコッケイの抱卵コントロールは女房の得意とする分野だ。ほぼ自然の状態で飼育しているために産卵のリズムははっきりとしている。ワンシリーズで20個程度を産み、その後、産卵を休止する。この産卵期の後半に卵を奪取せずにそのまま置いておくと、母心の強い雌鳥が抱き始める。

 今日で3週間、そろそろと思い、私はちょっとゴメンと言って抗議の声を上げる雌鳥の腹の下から卵を手に取った。
 聞こえた、卵の中から『ピーピー』と雛の声が、、、、。

 これで可愛い雛の誕生の期待は高まったが、小さな雛があの固い殻を破って出てくるのはかなり大変な事、エールを送り、祈る気持ちでミゾレとともに待っている。


 今日、新しい王国で初めての『ムツゴロウゆかいクラブ』の皆さんの大集合が行なわれた。集まって下さった会員の皆さん、ありがとうございました。