日記
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2007年 1月 29日 (月) 09:36

テレビのニュースから
by ubu

 NHKのニュースに動物の話題がふたつ登場していた。

 函館には、市内に70以上の温泉施設があるらしい。その排水路などのぬくもりを野良ネコたちが暖房に利用していた。マンホールの上でくつろいでいるネコ、車が近づくとあわてて道を譲っていた。
 ある温泉風呂の経営者は源泉の上に小屋を作っていた。もちろん野良ネコ用で、小さな入口が2ヶ所、中は床板張り、ロフトもあり、仲の良くないネコ同士も同居できるようにネコの心をよく知る経営者の気持ちが形になっていた。
 湯上がりのお客さんとネコの交流もほのぼのであり、ネコも人間を認めている落ちつきぶりだった。

 もうひとつのニュースはあの四国の崖で話題になった犬だった。
 収容施設でのリハビリ(主に人間と仲良くできるようにとのトレーニング)が終わり、里親さんを決めるイベントが行なわれた。その子には10人ほどの引き取り希望者があったと言う。抽選である女性に決まり、そのコメントも紹介されていた。
 そして付け加えるように、もうひとつの話題が告げられた。
 あの騒ぎの時、崖の上でうろうろしていたもう1匹の犬が保護されていた。明らかに姉妹犬であり、姿がそっくりだった。
 その子も里親を探したのだが、こちらは誰も手を上げなかったという。
 崖の中腹で身動きのできない姉妹犬を、騒ぎの中でもその場を離れずに気遣う優しい心を持った犬だというのに、、、、。
 
 私が引き取ることはできないので、口をはさむことではないが、それでも私の頭の中では、今、「??????」とクエスチョンマークが回っている。


2007年 1月 24日 (水) 17:37

ともにいる2ヶ月
by ubu

 昔、私も生まれて1ヶ月頃の子犬が可愛いと思っていた。おぼつかない足取り、みゅーみゅーと鳴く心くすぐる声。そんな時期の子犬を手元に置きたかった。
 しかし、動物王国でたくさんの犬たちと暮らしているうちに、それは人間の勝手な思い込みであり、子犬にとっては迷惑なことだと気づいた。
 今、私は大声で宣言している、

 「どうか、子犬を家族にされる時は、最低でも母犬、兄弟たちと2ヶ月以上いっしょに暮らしていた子から選んで下さい。そうすると、免疫力、犬付き合いの面で飼い主さんの負担は軽くなります、時間をかけて離乳をした子犬は、骨も心も強くなっています、安心度があがります!」

 さらに付け加えることもある。
 
 「できれば生まれ、育っている所で、母犬や兄弟犬を見せてもらい、その上で決めると良いと思います」

 ペットショップを経営している友人は、

 「そりゃーそうなれば言うことはないけれど、まだまだ日本では無理かな。どうしても生後40日前後の子犬を可愛い、売り頃、買い頃と思っているからね。お客さんもショップもそれに備えているからね」

 それでも彼は、ここ数年、ブリーダーさんと話し合い、ショップには情報だけを置き、子犬は生まれ育った家からの直送を試みている。彼の収入は子犬の紹介料である。これはけっこう評判がいいうえに、生後30日で仕入た時の離乳に関わる心配(下痢や体重が増えないなどの)から解放されるので、自らのストレスが少ないと言っている。
 人間の赤ちゃんを育てたお母さんに聞いていただくと分かるが、ある日までミルク、その次の日から離乳食とはしていないだろう。必ずミルクを飲ませながら離乳食を与え、時間をかけて切り替えていくはずである。赤ちゃんの体内で出ている様々な消化液や消化酵素も、そのような穏やかな変化に対応している。
 
 今、ラブラドールのユニが初めての出産育児をしている。明日で生後2ヶ月、ユニはまだミルクを与えると同時に、自分が食べた餌を子犬の前で吐きもどし、離乳食として食べさせている。
 もちろん女房も1日2回離乳食を作っているので、7匹の子犬はまるまるぷくぷく状態である。
 これが健康な子犬の育ち方である。
 重ねて強調するが、生後60日、1回目のワクチン接種を終え、抗体価が上がる2週間後までは、子犬を移動すべきではないと私は考える。
 この結論に至るまでの過去の長い時間(犬たちが教えてくれた)、その機会を大切にしてきたことに誇りを持っている。
 

 


2007年 1月 20日 (土) 09:34

耐えられる子犬を育てよう
by ubu


 犬同士に平和をもたらす挨拶行動。そこでもっとも重要なのは、他の犬の匂いを嗅ぐことではなく、見知らぬ犬に嗅がれることを耐えることである。
 この写真の柴犬は生後2ヶ月、北海道の友人の所で生まれ育ったメスである。
 大小さまざまな犬が60匹ほど集団で暮らしている石川百友坊に連れて来られ、この子は大地に置かれた。
 一気に成犬たちが取り囲み、鼻先を嗅ぎ、陰部を嗅いだ。
 メスっ子は悲鳴を上げなかった。尾を下げなかった。逃げ出さなかった。
 これで名刺交換は終わった。

 数分後、メスっ子は堂々と百友坊の中を駈け、若い犬たちが、新しい仲間を追いかけた。そこには笑顔の遊びがあり、メスっ子の鳴き声は一度も聞こえなかった。
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 <写真説明>
 『ワタシ、北海道生まれ、ヨロチクね!』
 


子犬教育係
by ubu


 これは昔からだが、私の家で生まれ育った子犬たちは、必ず、幼い時に大きな不条理にぶつかっている。にゃあにゃあとなくあまり匂いのない生きものに、きついパンチを鼻の頭に受けているのだ。
 これを2〜3回体験すると、ほとんどの子犬はパンチを繰り出す相手に畏怖と敬意を表すようになる。耳を倒し、尾を振りながら近づくのだ。
 そんな子犬教育係、最近は白の部分が多いキジトラネコの銀次郎がよく務めてくれている。ラブラドールのユニの7匹の子犬たちに近づき、やんちゃな子がいると右前足によるジャブが炸裂する。
 「キャンキャンキャン!」
 子犬の悲鳴を聞き、私は満足し、後で銀次郎にご褒美として煮干しを2匹と思っている。
 近年、犬のしつけが叫ばれ、最近は子犬の段階から厳しく、、、などと書いてある本も多い。
 アホか!と私は怒っている。なんでも人間ができると思ったら大間違いである。
 たとえば他の犬との付き合い方(挨拶の仕方)、これは絶対に人間には教えられない。ある時期(生後2〜5ヶ月頃)に、母犬、兄弟犬だけではなく、不特定多数の成犬に出会って犬自身が学ぶものである。人間にできるのは子犬が覚えるチャンス(環境設置・場)を設けることである。
 ネコとの関係も同じである。子犬の時期にネコにパンチをもらって処し方を覚える。
 銀次郎たちネコ界の有志のおかげで、またまたネコと共同生活が簡単にできるラブラドールが、私の手元から巣立っていく。
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 <写真説明>
 百友坊でたくさの写真を撮られているmizuさんの撮影です。
 銀次郎、まさに右ジャブの瞬間です。前の黒い子犬の顔、チンクシャです。
 母親のユニ(手前、少し写っています)、けして銀次郎を怒りません。


2007年 1月 15日 (月) 10:04

コボからの『ありがとう』
by ubu

 低酸素症で生まれ、脳性マヒとなったサモエドのコボも、この間、無事に1歳を迎えた。
 生後2週間ほどで異常に気付いた。他の子犬たちが、前足、後ろ足をしっかり使ってミルクを飲んでいるのに、コボは口だけで吸い付き、手で乳房をもんだり、後ろ足を突っ張って乳首へ前進しようとする動きがなかった。まるでアザラシの飲み方である(アザラシでも前脚は使う)。

 私は誕生時を振り返った。
 第一子は心肺停止状態で出て来た。母親のラーナの陣痛が弱く、破水してから私が引っぱり出すまでに1時間以上かかっていた。
 すでに舌の色は白くなりかかっていた。まずいことに胎盤の早期剥離もあったようだ。それでもあきらめられず、私は心臓マッサージ、マウス ツウ マウス等で蘇生を計った。
 普通は15分で変化がなければあきらめる。しかし、その時はわざわざ駆けつけてくれた獣医の卵も真剣な目で見ていたので、つい時間を忘れ、蘇生術を説明しながら45分も経過しただろうか、その子犬はしっかりとした呼吸を始め、心音も確かになった。
 
 その子がアザラシ的な動きの子、コボだった。
 幸い呼吸中枢、食欲中枢に障害はなく、問題は運動機能だけだった。他の子犬が立ち、歩いていも、コボはもがいていた。
 仲間が名前を付けてくれた、最後は立ち上がれるようにと、「起き上がりこぼし」からとって『コボ』となった。
 生後1ヶ月と少しで、ふらつきながらも人間が支えてあげれば立つことができるようになった。何とか歩かせる訓練にと、私たちはアイデアを出し合い、車椅子を作ることにした。
 ああでもない、こうでもないと試作をしている時に、待ってられないとばかり、コボはふらつきながらも前進ができるようになった。
 
 それからは、女房を中心に人間が手と心を添えてリハビリを続けた。素晴らしいことに、コボは大小便を催すと、独特の声で人間を呼んだ。他の健常な子犬たちは、自主的にトイレと決めたところまで移動して済ましている。コボも寝ている場所で漏らすのが耐えられない。だから夜中でも人間を呼んだ。
 その声は、横のベッドで爆睡している私や女房、キョウタくんやあべクンを起こすのに十分な必死さがあった。

 やがて、コボは前進ができるようになった。よくバタンと倒れるので女房は首と頭を保護するヘッドギアを作った。これで、かなり安心ができた。
 そして離乳食から普通の餌に、、、。
 コボの食欲は素晴らしかった。そして、めったに下痢をしない介護士孝行の犬だった。
 
 今でも、日に何回か発作のような動きを見せる。前進がエビ反りになり、うめき声をあげるのだ。
 数ヶ月前、脳性マヒの方が来られた。コボのことを話していると、

 「筋肉が私の心の動きに関わらず、勝手に硬直することがあるんです。その時の痛みは、健常者には想像ができないでしょうね、本当に辛いんですよ、、、」

 そうおっしゃっていた。
 コボも確かに、全身を反らし硬直させて騒いでいる。その時は大声をかけ、身体が前屈みになるようにしてあげると治まった。

 そんな事を重ねながら、コボは1歳を迎えた。
 まだできないことが実はある。
 4本足で長く立ち止まることと、バックである。
 外で遊んでいる時に水を飲みたくなる。コボ用に高くした水桶は用意してあるが、その前で立ち止まって飲むことが難しい。そんな時、コボは周囲を見渡して身体を支えてくれる人間を捜す。
 外で昼寝をすることも難しい。部屋の中と違い、様々な刺激がある外界では、つい気持ちが高ぶり、のんびり横になることができない。

 昨日のことだった。
 王国で産まれるサモエドの子犬を予約されている埼玉のご夫妻が、いつものように王国の犬たちと遊ばれていた。
 コボがよろよろ足取りで若く美しい奥さんに近づいて行った。
 奥さんはさっと両手を出し、コボを受け止め、しばらく両手で触って下さった。
 ゆっくりとしたリズムで素晴らしい触り方をされると犬は穏やかになる。コボは眠くなってきた。身体が崩れ落ち、珍しくコンクリートの上で横になった。その後も奥さんのゆっくりとしたグルーミングが続き、コボの瞳は閉じた。
 奥さんは、寄って来たタングを膝に抱き、ずーっとコボを見つめていた。

 今年の課題であった長い日光浴が、見事に実現していた。
 
 「ありがとうございます、コボには最高の時間だったと思います・・」

 私は、ただただ御礼の心を伝えるだけである。
 ズボンが汚れるのにも関わらず、地べたにべったりと座れるご夫妻。
 私は安心してサモエドの子犬を託すことができる。
______________________________________

 <写真説明>
 『お姉ちゃん、ありがとう。ボク、外で昼寝ができたよ。アッ、まぶたが落ちて来た、もう少し寝ようかな、側にいていね、、、』


2007年 1月 11日 (木) 21:50

生きるために必要なこと
by ubu

 私は不二家に親戚はいない。友人も世話になった先輩もいない。
 従って不二家にはなんの義理立てもないのだが、一斉砲火のような批判には疑問を抱いている。
 と言うのも、これまで起きた肉類等の賞味期限、消費期限の改ざん事件と同じ論評の批判が出て来ているからだ。

 「原材料の牛乳が期限過ぎの今回のことだけではなく、今の日本では書かれている期日にごまかしがあるケースも多いとか。消費者は何を信じればいいの、何を食べたら安全なの!」
 
 答えは簡単である。
 
 「あなたの五感を信じなさい!、、、、である。

 ある学者の計算によると、売られている食品で、賞味にせよ消費せよ生産加工日にせよ、何らかの期日を記載したシールが貼られている物を買うことができる地域に住んでいる人間は、67億のうちせいぜい20億人になるらしい。
 私が出かけた海外は、たいてい僻地だった。そこで売られていた食品は、まったくの無印がほとんどで、客は、手にとり、丹念に自分の目、鼻、手触りで選んでいた。
 魚の時は、まさしく目とウロコとエラを見よ、、、である。無駄金を使わないように、新鮮な素材で美味しい料理をと、誰もが真剣だった。
 客が懸命だから売る側もうかうかできない。目が疲れた魚は棚から外し、足元で待っている野良猫の餌にする魚屋さんもいた。
 加工された物は確かに確認しずらい。それが不安なら、素材料だけを買い、自分で料理、調理をすれば良いのである。
 
 不二家において、牛乳が1日、期限が過ぎたことを私は問題にはしない。じゅうぶん過ぎるダメージはすでに受けたであろうから。それよりも余るような生産計画に甘さがあったのでは、検討しましょう、とは言いたい。
 もし、あのシュークリームを口にして、おかしいと感じたならば、責任を追及すべきだろう。それは今の日本での物作りのルールである。買ったのが落丁本ならば、出版社に送り返して謝罪の言葉とともに新しい本を送ってもらおう。
 
 不二家はそのぐらいとして、最後に少し言わせていただきたい。
 私は今こそ消費者が自分の力を信じるべきだと思う。書かれている、添付されている紙切れの数字に頼ると、いざという時に憂き目をみるのではないだろうか。紙切れを大事にするからごまかそうとする人間が出て来る。
 二つのコップに牛乳が入っている。
 夏の35℃の日、8時間、冷蔵庫に入れ忘れられた消費期限内の牛乳よりも、冷蔵庫に保存されたまま期限を2日過ぎたものを、私は美味しく感じ、ごくごくと飲むだろう、酪農家の息子としてその自信はある。

 犬やネコたちは数字を確認できない。
 彼らはすべて自分の5感で食の安全を確保している。化学的におかしなことをされていない限り、彼らの点検法は見事である。
 ある時、私は北海道らしくサンマのヒラキで確かめたことがある。
 朝の気温が7℃、日中は20℃ほどの季節。
 私はサンマを、カラスに取られないように金網の箱の中で日光浴(日干し)をさせ、1日1匹ずつ犬の前に置いた。
 
 1日目、犬は喜んで食べた。
 2日目、前日よりも嬉しそうに食べた。
 5日目、もちろんばくばくと食べた。
 7日目、臭いを嗅ぐ時間が長かったが、それでも食べた。
15日目、臭いを嗅ぎ、その後、食べずに肩口を擦り付けた。

 サンマは内蔵を取り除いてあった。それでも7日目頃からは、あきらかに私の鼻もクサイと感じる腐臭を出し始めていた。
 それを犬は敏感に嗅ぎ取り、食べられるか、それともネコまたぎならぬ『犬こすりつけ』かの判断をしていた。

 人間だって同じことをしてきたのではないだろうか。
 祖母が、おひつの蓋を開け、一瞬の臭い嗅ぎで、ご飯がすえているかどうかの判断をしていた。
 祖父は、みそ汁を口にふくんだ瞬間に、ブワーッと吹き出し、
 「こんなものが食えるか、腐ってる!」 
 と母に怒っていた。
 私は、どうしても捨てられず、大好きな豆腐ということで黄ばんでいたのを食べ、1時間後に自主的に胃の中身を出して洗浄をした(ようするに吐いた)。

 そんな生き物としての基礎的な能力を、もういちど磨くべきだと私は思う。それが生き延びるための大いなる力となるのでは。
 仕事であろうと、旅であろうと、子供たちがどんどん海外に出て行く時代である。彼らに悪くなったタイを見分けるヒントを、お母さんは教えるべきである。
 腐ってもタイ、、、などとは、こと食に関しては言えないのだから。
_____________________________________
 *写真説明*
 トン 『この虫、食べられるかな、それとも無視しなきゃだめかな。だいじょうぶ
     そうだ、食っちゃへ〜!』
 ミスター『アッ、見つけたのはボクなのに、ずるい!」


2007年 1月 9日 (火) 22:05

アイコンタクト
by ubu

 おかしくて、そして悲しく、せつない話を書こう。

 ある方が教えてくれた。
 犬が飼い主に背を向けて座ったり寝ていると、それは飼い主に心を寄せていない証拠だと専門家に言われたとのこと。
 その理由とは、犬との間にアイコンタクトができていない、取られていない、、、からだそうだ。
 
 先日、実際に現場に出会った。
 王国に来られた方に、ラブラドールのセンが嬉しそうに尾を振りながら寄って行き、いつものように背と尻をお客さんにくっつけて座ろうとした。
 
 「あらっ、何よこの犬、私を敵と思っているみたい。ねえ、目を見せなさいよ!」

 中年の女性は、センから離れると、正面に回り、センの顔を覗き込もうとしていた。
 困惑したセンは、尾を振る回数が減り、やがて他の客のほうに去って行った。
 女性は、同伴の友人らしき方に説明をしていた。

 「犬はね、しっかり目で会話をしなければだめなのよ。アイコンタクトと言ってね、リーダーたる飼い主との視線の会話が大切なの。あの子はしつけが出来てないわね、人間の私を見ようとしなかった。うちの〇〇ちゃんは私やお客さんが近くに行けば、絶対に目をそらさないわよ、、、」

 センの悪口を言われてはだまっておけない。
 私は最高の笑顔とともに二人の女性に近づき、声をかけた。
 
 「どんな小型愛玩種をお飼いですか、シーズーですか、トイプードル、それともパグか何かを、、、」

 「えっ、うちの〇〇ちゃんはパグですけど、どうして小型犬てわかったの?」
 
 「何となくお顔が似ているので、、、」
 などとは口が裂けても言えない。
 
 私は次のように続けた。

 「飼い主さんの目をしっかり見つめてくれると聞こえたもので、だったらおそらく小型愛玩種だと、、、」

 「あらっ、それ以外の子は人間の目を見ないの、アイコンタクトを取らなくてもいいの?」

 「もちろんです、と言うか、中大型犬は、見つめられるとストレス、プレッシャーが高まり、時にはうなったり、吠えたり、さらには咬む犬もいますよ」

 「でもそれじゃ、大切なアイコンタクトが、、、」

 「アイコンタクトなどという面倒なことをしなくても、彼らは人間の声、動き、指先の変化だけでも指示を理解し、情況を判断できるんです。牧羊犬がいちいち牧童の指示をアイコンタクトで確認するために駆け寄っていたら、夜になっても仕事は終わらないと思いますよ。だから彼らは口笛ひとつで自在に動くのです」

 「そりゃそウだけど、でも、私の友だちのパグも、みんな飼い主や私たちをしっかり見つめてくれるわよ、、、」

 「でしょう、それは愛玩種というところにヒントがあります。彼らは甘やかされるのが仕事だったのです。それを成功させるために、あのウルウル光線を獲得したのです。あの瞳の光線で見つめられたら、つい何かをしてあげたくなり、太ると判っていてもケーキをひとかえらあげてしまいます。彼らの作戦勝ちです」

 これで、パグを長年可愛がっている女性は、少し納得したようだった。
 周囲にお客さんが集って来ていたので、私は大きな声で続けた。内容は次のようになった。
「いっぽう、実業をさせられてきた犬種は、飼い主のささいな仕草で次にすべきことを理解し、時には飼い主が不在でも自分で判断して行動しなければならなかったんです。アイコンタクトは、犬の側からチラリと見れば済みますし、見つめ合うなどと言うのは時間の無駄、不合理だったのです」

 「そうだよねー。家のセターはハンティングをしていたけれど、猟場に出ると、オレのことなんか見ちゃいねえ、耳だけでオレの言う事を聞いていた。でもしっかり猟の手助けはしてくれてたよ、利口な子だった、、。あっ、昔の犬だよ、今は鉄砲はやめた」

 3歳ぐらいの可愛い女の子の手を握った70代ほどの方が体験を語り、私を応援してくれた。

 どうか、今、犬の世界に感染し始めている『アイコンタクト』から、飼い主さんは心を解放してもらいたい。
 試しに、初めて会った柴犬、秋田犬などの正面に立ち、瞳を見つめて近づいてみてほしい。あの人間大好きなラブラドールでさえ目をそらす。ましてや日本犬はその緊張に耐えられない、伏し目になるか、警戒の心で凝視してワンワンと啼くだろう。
 犬に嫌われたいのなら、アイコンタクトの濫用はとても良い手法だと思う。平和で仲良し、ほっとする雰囲気をお望みなら、ぜひ、目を見つめなくてもすむ斜め横などから近づいて友好条約を締結してほしい。
 
 再び、センが女性に寄って行った。
 センは背をパグの女性に擦り付け、身体をあずけて腰を下ろした。

 「さすが、犬を飼われている方ですね。セン、最高の挨拶をしています。これは犬が大好きな方への仕草です!」

 女性はセンと一度も目を合わせることなく、ちょっぴり誇らし気であり、優しくなでる手でセンと会話を続けていた。
______________________________________
  <写真説明>
 ツナとヨシ、生後3ヶ月の頃である。
 サークルに入れられ、ウルウルではない視線で私に訴えてきた。
 半分はあきらめも入っているせつない視線は、
 『出して、、、。」
 と語っていた。


犬、犬に会いて、犬になる。。。
by ubu

 
 三連休の最終日、世の中は成人の日、私は50を超える犬たちと山道の散歩をした。2匹、3匹と多頭飼いの方もいらしたが、ほとんどは1匹の愛犬を連れての参加だった。
 それぞれの犬たち、普段の暮らしの中で、このような数の仲間と出会う機会はほとんどないだろう。
 
 「うちの子、ほかの犬を咬むんじゃないだろうか、、」
 「皆さんに吠えたり、跳びかかって迷惑をかけたらどうしよう、、、」
 「もしリードが離れて、どこかに行っちゃったら帰ってこないのでは、、」
 「何か迷惑をかけるといけないので、うちは後からついて行きます、、、」

 様々な不安を抱かれたまま参加され、出発前に、私に申し出て下さった飼い主さんもいらした。
 
 「だいじょうぶです。このような思いがけない場だからこそ、犬は飼い主さんを頼ります。いちいち反応できないほどの数ですので、他の犬が怖くても、どうにでもなれ〜に気持ちが変化するのです。さらに、他の犬の動き、様子をみて多くを学びます。どうぞ、堂々と手段の先頭、、真ん中を行って下さい!」

 大行進が始まった。けっこう息が切れる急な道を犬と人が登って行く。犬は目も心も先を見据えているが、人間は2日前の雨で、まだ濡れている足元に気を配り、皆さん、うつむきがちだった。

 やがて広場に到着、用意してあった水桶で犬たちはのどを潤す。
 そこから、私たちインストラクターが見守る中で、犬たちをフリーのする行進となった。自信のある飼い主さん、この際、試してみようという飼い主さん。それを私たちは笑顔で見守り、それぞれの動きを確認した。

 尾根の近くまで行って引き返した山道大散歩は、ひとつの事故もなく、飼い主さんの足の疲れと、犬たちの満足げな笑顔で終わった。

 「リードで繋いでいた時よりも、私のことをチェックしていました。先に行っても必ず立ち止まり、私の方を見るのです。さらに、他の犬の動きに誘われて、いつもはあんなに仲良く遊ばないのに、しっかり仲間になっていました。感激です!」

 紅潮した頬で、お母さんが私に語ってくれた。
 ここに『犬の真実』があると私は断言する。
 犬はフリーになった時、その本当の心と姿を現す。短い時間だったが、リードから開放され、自分の判断での行動を認められた時、犬の心(判断力)は豊かになり、そして人を見つめる基本(飼い主に向ける心を持つ家畜)に戻ったと思う。

 なかなか都会では、犬を一般生活の地でフリーにはできない。
 だからこそドッグランや庭、そして室内を上手に利用すべきである。短い時間でも自分の判断で行動出来たなら、犬は満足を得られるだろう。
 その時により効果的なのは、他の犬の存在である。多頭飼いが不可能な方は、ぜひともドッグランに通っていただきたい。そこで自分の犬が、どの程度の社交性を備えているのかを確認し、次のステップへの時間と機会を作ってほしい。
 しかし、残念なことに、犬の行動を判断し、アドバイスをしてくれるインストラクターが常駐しているドッグランはほとんどないのが実情である。だから様々なトラブルが起きている。
 
 お願いをさせていただきたい。
 ペット、特に犬に関わる様々な分野の専門家の皆さん、各地のドッグランの運営に関するソフト面に力を・・・・と。

 今回の大散歩は、王国のドッグランを利用されている方が多かった。ある意味で、これまでのドッグランにおける遊びや学びの発表会のようなイベントになった。
 それは大成功であり、みんな合格である。

 やはり、犬は、他の犬から多くを学んでいる。
 その場と時間を用意してあげるのが、私たち飼い主の義務かも知れない。

 

 


2007年 1月 6日 (土) 20:53

ウブの側近たち・(4)
by ubu

     <ニャンコロベー(アブラII世)>

 捨て猫である。最初の名前はアブラII世だった。由来の説明は簡単である、5ヶ月前に捨てられていたメス、明らかに姉がアブラだったので、同じ所に捨てられたこの子はアブラII世となった。
 では、なぜアブラなのか。これまた簡単である。中標津の牧場にバーベキューをする大きな建物があった。使った油、脂を石油缶に入れていた。時間が経ち、油分が固まった頃、どこの誰かは知らないが大バカさんが子ネコを捨てていった。生後2ヶ月ほどの子ネコは、食べ物を求めているうちに石油缶に気付いたのだろう、私たちが見つけた時は身体中に油をつけて缶の中で鳴いていた。
 痩せたメスネコにアブラと名前が付き、我が家のネコ社会に仲間入りをしてふっくら体型になったころ、同じ場所に再び子ネコが捨てられた。今度はオスであり、同じキジトラ柄だった。
 タイミング、そして普通は人の来ない所なので、どうみても同一犯としか考えられない。コントロールなしにネコまかせにしていると、ちょうど出産のタイミングも合う。
 と言う事で、私と女房はアブラとアブラII世を姉弟として扱うことにした。

 2匹は仲が良かった。人間も大好きになってくれた。犬たちともすぐに友好条約を結んだ。しかし、先住の10匹ほどのネコとの折り合いはなかなかつかず、アブラたちは外を好んだ。
 
 冬、マイナス25℃。
 室内の床暖房の上、ソファの上、女房の布団の上にネコたちは暖かさと心地良さを求めていた。しかし、アブラ姉弟は面倒なネコ付き合いを避けて、暖房のない車庫を越冬の場所に選んだ。
 そこでは同じ様に家の中に入ろうとしないメキシカンヘアレスドッグのカリンが、犬毛のセーターを着て、私たちが用意したワラたっぷりの箱の中で暮らしていた。相棒はウコッケイだった。箱の中で犬と鶏がくっつき合って寝ていた。
 その仲間入りをしたのがアブラとアブラII世だった。
 どう見ても不思議な光景が、午後、日が傾き、気温がマイナス坂をどんどん転げ落ちるとともに車庫に出現した。
 どのぐらい温かいのだろうと温度を計ったことがある。何と、犬ネコ鶏が団子(何となく鍋物に聞こえる)になると、箱の中は15℃を超えていた。外気温はマイナス20℃以下に下がっていてもである。
 以来、心配はしないことにした。彼らは仲良しグループで見事に厳冬を乗り越えていた、いや、楽しんでいたと思う。

 犬の中で行動しているうちに、2匹のキジトラネコは、まるで恩返しのように子犬の教育係をするようになった。
 今、4歳以上で8歳未満の我が家出身の犬は、子犬の時期に2匹よっていたずらを叱られているはずである。鼻の先にアブラ姉弟のネコパンチを受けて、ネコに対する畏敬の念と怖れを記憶していると思う。
 
 アブラは東京の地を踏む事なく死んでしまった。
 しかし、アブラII世は元気にあきる野に越してきた。
 北海道時代から、女房はアブラを「おねえちゃん」、弟を「ニャンコロベー」と呼ぶようになっていた。戸籍上だけはアブラ、アブラII世、ということである。
 ニャンコロベーは新しい王国でもネコ付き合いは避けた。けしてケンカはしない、相手の存在を認めてはいるが、同じような行動をしないだけである。
 そして寝るときは、やはり最初はカリンの側が多かった。ヘアレス犬ゆえに体温が40℃近くあり、あたたかい湯たんぽのような存在だったろう。
 
 やがてニャンコロベーは、新しい湯たんぽを見つけた。ウィペットのトンである。短毛で脂肪のついていないトンも寒さには弱い。くっついてくれるニャンコロベーを、カイロのように感じたのかも知れない。拒むことなく添い寝を許した。
 今やおじさんネコになったニャンコロベー、その動きからは北海道で1日5匹のネズミを捕まえた記録を持つ鋭さは感じない。
 日々悠々、時々、お客さんに甘え、トンにすり寄り、カリンに挨拶をして穏やかに過ごしている。
 女房や私が宿直で雑居館で寝る時、ニャンコロベーは布団の中に入ることが多くなった。少し老いが始まったかな、そんな気もしている。
_________________________________

 *写真説明*
 どっしりとした身体(6キロ)つきのニャンコロベーだが、トンに対する甘え挨拶の声は短く細く可愛い。これが犬に警戒や獲物反応を起こさせない秘訣かも知れない。
 
 


2007年 1月 5日 (金) 16:57

大物の予感
by ubu


  快晴のまま夕暮れを迎えた。昨日までの暖かい気温が少し下がり、午後になると上着の前を閉じた。
 それでも平年よりは暖かいのだろう、何となく気分は冬を感じない。
 最高気温が10度を超えているとネコたちの動きが活発だ。今日も若い連中を中心に、百友坊のあちらこちらに出没する姿が見られた。
 そんなネコ社会において、今やトップの座に君臨するのが、写真の金之助である。愛称キンちゃん。3歳のオスの和ネコである。
 キンが強いことに異をとなえるネコの代表格が弟のシロップである。彼は3度ほど兄貴に闘いを挑んだ。しかし、睨み合うこと30分、3度ともキンの迫力の前に、すごすごと身をひくはめになった。
 それが悔しかったのか、シロップは今日、久しぶりにキンにガンを飛ばし、唸り声を上げた。
 キンはじろりと睨み、無言でシロップを見据えた。
 シロップは睨み合いに耐えられないのか、微妙に視線をずらして声を上げ続けた。
 気迫と眼力による闘いの決着は5分でついた。
 シロップは静かに後ずさり、間が2メートルほどになると、くるりと向きを変え、急ぎ足でキンから離れた。
 これで、百友坊の30数匹のネコ社会は落ちつくだろう。しばらくはキンに下克上を仕掛ける愚か者は出現しないと思われる。キンからケンカを売ることはあり得ないので、どこかで唸り声が聞こえたなら、それは下々の争いということになる。
 骨太で下ぶくれ、私の好きな顔のキン、今が旬、そして大物となって君臨するだろう。
 2月中旬、キンは初めて父親になる予定である。
 











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