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何気ない日々の暮らし......積み重なって大きな変化が!

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2005年02月27日(日) 天気:晴れ 最高:8℃ 最低:−7℃


 心地よく冷えた朝だった。
 働く車のイベントも2日目、たくさんのお客さんが来られた。



2005年02月23日(水) 天気:晴れ・春一番 最高:18℃ 最低:2℃


 晴れた。南西の強い風が吹いた。寒暖計は18℃を示した。

 『春一番』・・・北海道では無縁だった現象を、しっかり体験した1日だった。
 その記念すべき区切りの日、私と女房には嬉しい再会があった。7年と少し前、フランスから1匹の白い犬が我が家にやって来た。サモエド、、、シベリアが原産の犬だった。女房は例によってロシアにちなむ名前と言うことで『ダーチャ』と名付けた。
 ダーチャは先住のサモエドのマロなどに負けず、明るく、そして元気なメス犬だった。

 時が過ぎ、ダーチャは那須の動物王国に棲み家を移した。助っ人として時々訪れていた私は、ダーチャの発情にぶつかり、同じようにフランスから来ていたオスのレオンとの結婚を取り持った。
 そして63日が過ぎ、ダーチャは元気な子犬を産んだ。
 その中から1匹のメスっ子が縁あって我が家にやって来た。女房と私は、母親のイメージを頭に浮かべ、再び『ダーチャ』と名前を付けた。

 時は流れ、今日、那須の王国での生活を昨秋に引退し、在国時から可愛がって下さっていた方に貰われていったダーチャがあきる野の王国に来てくれた。
 もちろん、こちらのダーチャ(娘)もドッグランに行った。近郊で暮らしている那須ダーチャの孫になるマーヤ(我が家のダーチャの娘)も駆けつけてくれた。
 初代のダーチャ、その娘のダーチャ、そして孫娘になるマーヤ、、、、。姿だけではなく、その声、視線、動きまでがそっくりだった。

 北の家から送り出してから会っていない女房は、熟女になったダーチャを見た後、
 
 「やっぱりダーチャだったね、子犬の頃のままだ!」

 そうつぶやいていた。

 イギリスでサモエドに惹かれ、そこから我が家の白い犬との歴史が始まった。そのノートのかなりの部分に登場するダーチャの記載。今日、また新しい1ページを加えた。



2005年02月22日(火) 天気:晴れ 最高:8℃ 最低:−1℃


 講演のために立川に行った。聞いて下さった皆さんは、多摩地区で水道関係の仕事をされている自治体の方々だった。
 話の内容は『水と大地、命のゆりかご』という演題を中心に、私が想うところを脱線しながら展開させていただいた。
 
 そして終了後、懇親会に場を移し、背広、ネクタイの皆さんと今度は生き物の話、特に犬とネコに関する話題で盛り上がった。
 19歳の元気な犬。拾って育てているミックス犬の事。室内では元気な内弁慶な犬の相談。
 皆さんが話して下さる様子は、ある意味で我が子を想う優しさに満ちている。私の返事は、アドバイスというよりもウン、ウンと頷くことが多い。
 そして最後に、王国のドッグランで実際に会いましょう、と約束をして宴は終わった。
 
 こんな新しい縁、そのひとつひとつを大切にして、西多摩の地での暮らしを楽しんでいきたい。



2005年02月20日(日) 天気:小雨 最高:8℃ 最低:1℃


 予報が裏切られ、1日中、小雨が落ちていた。
 日曜日に雨はせつない。それは私たち王国のメンバーしかり、訪れて下さる皆さんも同じ言葉をかけて下さる。
 昨日から今日にかけて、遠く広島からRさん、北海道のMさん、名古屋のAさんが来られていた。皆さんとは以前からのお付き合いだが、できれば快晴の中で話をしたかった。
 しかし、3人の中でMさんとAさんは、知る人ぞ知る「雨男、嵐男」。今回も期待を裏切らぬ結果を示して下さった。これをジョークに、あきる野の王国に雨中の笑顔が広がった。

 今日はドッグランでオフ会も開かれた。
 集まったのは白い犬たち。サモエドを中心としたグループだった。今回の犬たちに共通しているのは、昨年の夏、群れが落ちつくのを見届けて死んだマロ親分の血を継ぐ連中ということである。
 茨城、千葉、埼玉、東京、そして神奈川から駆けつけ、しばしの再会と交友を深めた。もちろん犬同士も、そして人間同士もである。

 そして今、早朝1時に出発して新潟の犬ぞり大会に参加をしていたソリチームが帰ってきた。
 高橋父ちゃんは2頭曳き2キロで1位、同じレースで松田くんが3位。200メートル1頭曳きレースでは、女性マッシャーのikueちゃんが優勝だった。
 拍手を贈るとともに、私の体の中で血が騒ぎ始めている。



2005年02月18日(金) 天気:曇り 最高:9℃ 最低:−1℃


 ラブラドールのタブの子犬が生後60日を迎えた。1匹が膀胱炎になった程度で、本当に順調に成長している。それも13匹という王国新記録でのドラマなので、見守る私たちは感激の日々である。

 では、彼らの成長具合を数字で表してみよう。例によって体重変化である。

 <みんなプクプク表>
   誕生日   2週間目  4週間目  6週間目  8週間目  今日
イエロー
 ♀ 420   800  1700  3600  5700 6200
 ♀ 535   890  1920  4200  6500 7400
 ♂ 520  1010  2020  4300  6600 7600
 ♂ 330   690  1400  3400  5800 6400
ブラック
 ♀ 420   820  1680  3600  5700 6200
 ♀ 420   820  1800  3900  6000 6400
 ♀ 450  1020  1850  4700  6500 7400
 ♀ 430   820  1820  4000  6300 7000
 ♀ 430   960  1850  4300  6400 7200
 ♂ 450   940  1900  4000  6600 7200 
 ♂ 350   780  1600  3900  6400 7000
 ♂ 350   710  1500  3400  5500 6600
 ♂ 390   860  1700  3900  6400 7000

___________________________________

 母犬の熟年期、そして多産により、誕生時の子犬たちの大きさにはばらつきがある。しかし、母乳だけの時期を過ぎ、離乳食の割合が増えるとともに、しだいに差が縮まり、そして♂がぐんぐんと追い上げ、みんな素晴らしい曲線を描き出している。
 何よりも、これだけの数が生まれながら、1匹も星になっていないことをタブのために誇りたい。



2005年02月16日(水) 天気:雨・ミゾレ・雪、そして曇り 最高:3℃ 最低:1℃

 明け方に地震があったらしい。女房は目を覚ましたようだが、私は白河夜船、何も知らずに雨の朝を迎えた。
 時おりミゾレや雪を混ぜ、雨は午後まで降り続いた。タブの子犬たちの日光浴と言う名の外遊びは中止、雑居館の中に作った柵の中で過ごすことになった。
 そこの広さは畳4枚ほど。年末まで生活をしていたサモエドのラーナっ子5匹には十分なスペースだったが、今回は元気者13匹、とうてい間に合わず、付いている人間はウンコの始末から遊びの相手まで、とにかく忙しい。

 夕方、雨が上がったのを見計らい、思い切って子犬たちをフリーにした。私と女房は『おいでおいで』と呼びながら建物を出て右手の広場に向かった。
 母親のタブだけではなく、他の犬たちも10匹ほど同行した。
 子犬たちは、初めて鼻を直接合わす犬たちに先ずは挨拶をしようと、すがりつくようにして顔を寄せていた。もちろん尾は激しく振られ、愛想の良さを証明していた。

 挨拶に時間が掛かり、5分ほどかかって子犬たちは広場にたどり着いた。
 そこは初めての場所、しばらくはコンクリートの地面や濡れた土、そして空気の臭いを嗅いでいたが、やがて子犬同士で、時には大人の犬を相手に遊びを開始した。
 
 追いかける、待つ、ジャンプ、伏せる、取っ組み合う、、、、。
 
 中でも、柴犬のラッキーは大いに喜び、穴を掘り、身体を踊らせて子犬たちが遊びに寄るのを待った。

 10分、15分。
 私たちは大いに子犬たちの動きと観察力に感心し、素晴らしい成長だと納得をした。
 
 帰り道、タブを呼ぶと、その後ろに13匹すべてが続いて来た。まさしくラブラドールだと、ここでもまた感激をした私たちだった。
 



2005年02月15日(火) 天気:晴れ 最高:13℃ 最低:−2℃


 暖かい朝を迎えた。そんな日はネコたちは早々に建物を出て、百友坊のあちらこちらのヒミツ場所に通う。それは松の木が配置された島であったり、古いボート小屋だったり、時には建物の屋根の上、、、大好きな場所は個々に異なり、そこでしばしの時を過ごしている。

 午前中、馬を使っての大実験を行なった。ある科学雑誌の特集取材だった。
 詳しい内容は、本が出版されてから書きたいが、12頭の馬がロープに繋がったあるモノを曳き、馬力を示す、そんな試みだった。
 私も乗り手のひとりとしてミツに跨がり、懸命に励ました。久しぶりの馬の背、心地よさを思い出した。



2005年02月13日(日) 天気:晴れのち曇り 最高:7℃ 最低:−3℃

 手話を覚えたいと、心から思った。
 
 若いカップルが、大勢の皆さんの波から少し外れ、柵の中で昼寝をしていた柴犬のシバレを見続けていた。
 二人の間では忙しげに両手が動き、シバレの事を伝えあっているように見えた。
 
 私は声を掛けた。
 男性が片手で耳を指差し、そして横に振った。お二人ともに耳が不自由だった。

 私は、近くに落ちていたヌマスギの小枝を拾い、落ち葉を手で払って土の地面を出し、そこに字を書いた。
 「何か質問はありますか?」
 
 土の上に、すぐに返事が返ってきた。
 
 「何故、この犬は柵に入れられているのですか。こんなにおとなしく優しそうな子なのに」

 「年齢はいくつですか、名前は?」

 「あそこの柵の中の子犬たちは、みんなここで飼うのですか?」

 時間はかかったが、お二人の疑問に対して、私はへたくそな棒文字で答えた。

 最後に胸に手を置き、「ありがとうございます!」と笑顔でお二人は去って行った。

 これまで、何度も歯がゆい思いを私はしていた。もちろん、ノートと鉛筆を引っぱり出して、忙しげに書いたこともある。でも、筆談よりも、相手の瞳を見つめ、心を視線に託し、それを補助する形での手話による会話が理想である。

 明日にでも、本屋に行き、入門書を買ってこよう。



2005年02月12日(土) 天気:晴れ 最高:9℃ 最低:−2℃


 連休の中日、私を含め4人の仲間と8匹の犬で、草加まで出張をした。ハウジングセンターでのイベントに出演をするためだった。
 嬉しい事に現場には、王国に来て下さっている方々が顔を出して下さった。そして2匹の可愛い犬も加わった。
 形にしばられず、思いを重ねる形で各所で交流が広がる事を、私は胸を熱くし、感謝とともに体験している。
 
 そしてあきる野の王国では、午前中から多くの皆さんに来ていただき、仲間たちは走り回っていると、草加まで電話があった。
 ありがたいことである。
 



2005年02月11日(金) 天気:晴れ 最高:10℃ 最低:−1℃


 今日は建国記念日、いよいよ3連休が始まった。お客さんに来て頂く仕事では、休日かどうかとともに、天候にも影響を受ける。その意味で朝からの好天は、たくさんの楽しい出会いを予想させる天の恵みである。
 タブっ子、いよいよ6キロに突入、明日、詳しい体重変化を書いてみよう。



2005年02月10日(木) 天気:晴れ 最高:11℃ 最低:−3℃


 王国の休園日、今日は子犬たちのワクチン接種を行なった。営業日でも良いのだが、注射を終えると、中には発熱をする子もいる。人間が大好きに育っている連中なので、熱があってもお客さんの姿を見つけると、尾を振り、へらへらと出て行くだろう。これは養生にはならない、と言うことで、接種日を今日にしていた。
 案の定、半数ほどがいつもの食欲を見せず、夕方の離乳食はたっぷりと母親のタブの胃袋に収まった。
 夜の餌は、元通り、いつものタブっ子らしくがつがつと食べたようだ。

 フレンチブルドッグのポチポチのお嫁さんが来た。まだ生後2ヶ月の子犬である。子犬の姿を見るのは早くても来年の秋だろう。名前は『クーちゃん』、アベくんの懐で丸くなっていた。



2005年02月09日(水) 天気:晴れ 最高:0℃ 最低:11℃

 時々、風は東から強く吹いたが、予報通りに気温は上がり、外に出された子犬たちがバラバラに寝る心地よさとなった。
 
 アジサイが連なる山道に続く入口周辺には梅の木がある。先日から遠目にも濃いピンクが目立っていた。
 今日、その道を辿ってみた。白い花は、まだチラホラの状態だが紅梅は7分咲き、鼻を寄せると慎みの感じられる香りがした。
 あまり梅の木と縁のない生まれ、育ちの私には、梅の花の小ささが驚きだった。今年は、初めての梅酒、初めての梅干し作りに挑戦してみたい、そんな思いを心に刻んで春の先駆けを味わってきた。



2005年02月08日(火) 天気:曇りのち晴れ 最高:9℃ 最低:−1℃


 ドッグランにゴールデンのJが来た。6歳になったばかりのオスで、最初はすべての犬にガウガウと襲いかかっていた。
 しかし、飼い主のGさんは、私たちがドッグランで行なっているインストラクトを信じ、何度も通って下さっている。

 最初の変化は2度目で起きた。1回目の時は、相手がオスだけではなくメスに大しても問答無用だったJが、メスには逡巡を示すようになった。
 しかし、まだ相手に嗅がれることが耐えられず、もちろん自分から相手の犬の匂いを嗅ぐ仕草もなかった。

 そして3ヶ月。Jの来国は10回になった。
 その間、実に見事な変化を示してくれていた。ガウっと行く前に、先ず相手の匂いを嗅ぎ、さらに嗅がれる事ができるようになっていた。これは犬界の名刺交換であり、IDの確認である。
 それですぐに挨拶行動が完璧になったわけではなく、何度かガウっとなった事もあった。
 そこで効果的な指導をしたのがレオンベルガーのベルクおばさんだった。百友坊の群れ社会でナンバー2の位置に君臨する彼女は、後ろからガウッと襲いかかったJに、鋭い反撃のガウッを返した。
 驚いたのはJである。これまでの犬生で、これほどの反応を返されたのは初めてだったろう。さらに47キロの巨体のベルクである。まさに犬種を示すようにライオンのひと吠えに思えたのかも知れない。

 その事件の後、Jはベルクから距離をとり、しばらくは走り回ることをやめていたと、インンストラクターとして立ち会っていたアベくんは言っていた。

 以後のJは、ますます良い方への変化を見せてくれていた。アベくんの観察から、インストラクター犬の数を2〜3匹から一挙に7〜9匹に増やした。その中には玉付きのオスも入っている。
 これがドンピシャリの作戦、見事に1度もJはガウッと襲いかかることはなかった。

 今日、私はアベくんからの連絡を待ち、6匹の犬たちを連れてドッグランに向かった。Jのためのインストラクト犬であり、彼の友だち犬候補である。
 夕暮れの気配が濃くなっていくドッグランで、しばらくの間、7匹の犬たちの意識的な動きが続いた。
 最初、6匹の犬たちがJの口元と尻を嗅いだ。Jは気圧されるような仕草を見せ、静かにされるがままにしていた。
 そして30分、彼は1匹1匹、インストラクト犬に近づき、口を合わせ、そして尻を嗅いだ。
 
 それだけでも感激である。
 だが、私はそこにだめ押しをしてみた。
 ポケットから数枚のジャーキーを取り出し、犬たちを集め、彼らの口を可能な限り近づける形でマテを掛けた。
 ダーチャが、ラーナが、シグレが待った。そして中央ではおすわりをして私を見つめるJの姿があった。口は開き、他の犬の吐いた息が入る距離だった。



2005年02月07日(月) 天気:曇りのち小雨 最高:5℃ 最低:−2℃


 久しぶりのお湿りというところだろうか、本降りではないが細かな雨が、そして時にはミゾレが落ちた。
 従ってタブっ子たちの日光浴は中止、室内でのんびりと過ごした、と書きたいが、13匹のほとんどが5キロを超え、まさにやんちゃ盛りにさしかかっている連中には、狭い柵の中では刺激が足りないようで、何かというと柵際に来て、
 『出せ〜!出せ〜!』
 と騒いでいた。
 もちろん、言葉で発するわけではない、前足を柵に掛け、懸命に背伸びをし、尾を横に振り、瞳は人間や柵の外の犬を直視、ひたすら開放を願う。
 人間が動くと、その方向に一斉に移動して柵にもたれかかる。何となく面白くてからかっていると、心配をした母親のタブが、いつの間にか人間の横に来て、
 『私を中に入れて!』
 と訴えていた。

 柵の中に入れられたタブは、先ず子犬たちのウンコをチェックする。1個でもあれば、すぐに胃に収め、次を探しまわる。
 その後を、おっぱい狙いの子犬がついて回り、どたどたと柵内は賑やかな動きが満ちる。

 すでに小便は舐めとらなくなっているが、1匹、膀胱炎で血の混ざった尿をしているオスっ子のものだけは、しつこく舐めている。
 まさに犬の舌は看護師、それを証明する動きであり、ひたすら感心をする私だった。



2005年02月06日(日) 天気:晴れ 最高:10℃ 最低:−3℃

 そろそろ、この私のホームページもスタートをして3年になる。2002年2月、開設した時、まさか3年後を東京で迎えることになろうとは、思ってもいなかった。
 いや、それはちょっと違うかも知れない。正しくは、「首都圏に多くのの皆さん(特に子供たち)が気楽に立ち寄ることのできる生き物たちの施設を作りたい、そう望みを持っていたが、具体的な形にはなっていなかった」、、、とすべきだろう。
 
 2003年春、あきる野の地がその候補に上がり、事態は急展開を始めた。北の地で、新しき王国のプランを練りながら、すぐ横で見つめてくる生き物たちとの普段通りの暮らしを続け、時を待った。
 
 そして昨年の2月、エキノコックスの問題が大きく取り上げられる中で、このHPは2周年を迎えた。論と対処を重ね、専門家の皆さんのご指導、アドバイスを頂いて、慎重に開国への準備を重ねていた。

 3周年目の今年、私は毎日を新しい気持ちで暮らしている。越して来た生きものたちは西多摩の地に落ち着きを見せ、日々、訪れて下さる皆さんのお顔は変化を伴う。
 そう、必ず新しい出会いがあるからこそ、私は自分の中に元気と清新な喜びを見いだす。
 今日も、遠く長野から来られたお二人が挨拶を下さった。この冬の雪の話をしながら、王国を絆に様々な人生が重なり合う時間、それは至福の瞬間でもある。

 さて明日は。。。そんな期待を心に、犬たちの鼾を聞きながら私の夜は更けていく。

 3年間、57万8千余のクリックを重ねて下さった皆さん、ありがとうございます。
 これからもよろしくお願いいたします。

 



2005年02月05日(土) 天気:晴れ 最高:9℃ 最低:−4℃


 王国のホームページのお知らせコーナーに、タブの子犬の飼い主さんを募集と載せた。すぐに2匹の黒オスたちの行き先が決まった。
 さっそく子犬たちに会いに来られ、そして動きと表情、体つきなどを確認し、『この子!』と決めて帰られた。
 
 私は、この付き合いこそが肝心だと思っている。以前にも書いた気がするが、イギリスでは『犬はニワでカエ』と言われ続けている。
 『庭で飼え』ではない『庭で買え』・・・である。
 つまり、生まれ育っている場所で、母親との関係、兄弟同士の遊びなどを観察、確認、さらにブリーダさんの話を聞いて、自分の家に来る子を選びなさい、と言うことである。
 人間の結婚でよく言われるように、嫁を選ぶ時には、その母親を見よ、、、(ある意味、失礼な話ではあるが)と同じような心構えであろうか。
 
 『仲人言葉に惑わされることなく、しかと自分の目で確認し、納得をすることがスタート』
 
 それを基本に、可能な限り子犬の全てのライフヒストリーを公開し、皆さんに熟知していただく形で、これからも子犬の誕生と成長を見守って行きたい。
 そして、今日、わざわざ遠くまで足を運んで下さったタブっ子の将来の飼い主さんのような新しい心の親戚さんと、楽しく犬の話をして行きたい。



2005年02月04日(金) 天気:晴れ 最高:10℃ 最低:−3℃


 一昨日から柴犬のチャチャ(メス)とゴン吉(オス)を柵から出して自由にする時間を作っている。兄弟のラッキーと異なり、2匹はいわゆる番犬気質が強い。その原因は判っている。中標津で成長する時期に、ラッキーは交通事故のリハビリもあり、室内で暮らしていた。チャチャとゴン吉、そして北海道に残しているレッド(オス)は、奥にある柵の中を中心として生活をしていた。
 最も重要な生後4〜8ヶ月の暮らし方の差、この違いが気質を分け、知らない人を警戒しる犬になってしまった。

 さて、開放作戦の効果だが、わずか3日をはいえ、明らかにあるのである。たくさんのお客さんの足下を、2匹は駆け抜けることができたのである。
 まだまだ不特定多数の方が、ニコニコと触れるわけではない。しかし、その日は必ず来る、それもそう遠くはない、そんな気がするチャチャとゴン吉の動き、表情だった。
 ゴン吉は、今日、初めて会ったお姉さんにジャーキーを貰った。大進歩だった。



2005年02月03日(木) 天気:晴れ 最高:8℃ 最低:−7℃


 冷えた。
 犬たちの水おけには厚さ2センチの氷が張った。明け方に喉のかわいた犬は、舌で氷にチャレンジをしたのだろう、氷面に窪みが出来ていた。
 今日は王国の定休日。誰もゲートからは入って来ないのだが、犬たちは知る由もなし、ダーチャ、アラル、カボスたちは、長い時間、いつもの待ち受け場で座っていた。
 嬉しい事に百友坊の犬たちは、お客さんを愛している。来られた皆さんが声と温かい手を添えてくれるのを待ち望んでいる。
 これは嬉しい行動であり、ある意味で文化だと思っている。