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目指せ10万トン、2万頭

by JAけねべつ

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参  事
佐 藤 良 文
 皆様方におかれましてはそれぞれの思いのなかにも健やかな新年を迎えられたことと拝察し、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 昨年暮れ、特定秘密保護法案が成立しましたが、農業界にとって最大の懸案事項でもあるTPP問題と共通した不安感を抱かざるを得ません。双方「情報の非開示」が原則であり「知る権利の断絶」であること、違いは、前者は「特定機密に指定された情報」が守秘であるが後者は「交渉内容自体が非公開」となっていること、更に食料安全保障も特定機密に指定…ともなれば貿易全体も機密情報化が危惧される。加えて前者は軍事的(戦争への)不安も強い訳だが後者は「経済的侵略戦争」と言っても過言ではない。何れにしても知る権利もさることながら国民の安全・安心が脅かされ、多くの国民が反対している或いは危惧しているのを尻目に進められていることに憤りを覚える。
 又、農地規制改革を柱とした農地中間管理機構法案も成立した。この法は特定の農業者と参入企業による「農業の成長産業化戦略」であり、これと並行して協議されている産業競争力会議下の「農業分科会」、規制改革会議下の「農業ワーキンググループ」における農協の在り方検討、国家戦略特区ワーキンググループにおける農業委員会の在り方検討等も始まっており、農協経営における信用・共済分離論も再度、俎上ともなれば益々憂慮しなければならない事態となることから成り行きに注視しなければなりません。更に「農業の成長産業化戦略=海外市場戦略」は一見国民受けしそうですが広く国民に対する食料の安心安全供給、内需を基本とした食料自給力向上の観点とも程遠く、何れも本来の農業者或いは農業団体等は会議体の構成委員には入っていないのも懸念に拍車をかけております。
 さて、話題を地域に向けますが、12月末現在の生乳生産戸数149戸となり25年度に入って7戸減少(実際は10戸休止して3戸新規就農者に移譲)しました。勿論、平成に入ってから単年度の生産休止数としては最大でありますが率にして4.5%(7/156)の減少。よって今年度の生乳生産前年対比11月末で3.6%の減少は、労力的に限界化し戸当たり生産量が伸び悩む現状下では必然と捉えるしかない。戸当り面積も65haを超え、自己完結では地域の土地を十分に活かし切れなくなることを視野に入れ、24年度からの第9次中期地域
農業振興計画(平成24年〜平成26年度)の策定に当っては、不耕作地発生未然防止を最大のテーマとして、地域内の分業体制を確立し地域の生産力を維持増進し活性化を図るべく事業展開に傾注するとしましたが遅々として進んでいないことに反省をしています。つきましては、年初から各地域(一部既に開催)に対して現状の生産基盤分析(一例を示しますと、55歳以上の生産者の中で後継者のいない方が29人います=10年後120戸になることが想定)を提示しながら地区別農地利用集積推進会議を開催して、今後地域の価値(農地の経済的価値)の毀損を防ぐこと、地域の活力を維持増進するためには先代が切り開いた大地を活かし切り次代に繋ぐ使命感、これらを期し今後、地域をどのようにしていくのか、膝を交えての意見集約をしたいと考えております。勿論、答えは皆さんの思いの中にあると信じております。そのフレーズとして表題の10年後、生産者120戸で「目指せ生乳生産10万トン、飼養乳牛頭数2万頭」を年始だからこそ掲げさせて頂きました、実現可能な夢と信じて。因みに現在の乳牛頭数約1万8千頭ですが、平成3年から平成4年に2万頭飼養されていました。
 また、小さなことではありますが、昨年のカレンダーから地域に因んだ写真を!ということでとりくみました。体裁よく表現しますと「目指せ!けねべつ十二景」と言うところです。組合員皆様の写真提供を大歓迎します。また「いいロケーション」情報でも宜しいです。徐々に皆さんでいいカレンダーに仕上げて、「癒し」の部分でも盛り上げたいと思っております。
 結びにあたりまして、今年こそは天候をはじめ取り巻く環境が穏やかな一年であって欲しいと願いますとともに、組合員の皆様がご健勝で過ごされ一つでも喜びの多い年になることをご祈念申し上げ年頭の挨拶とさせて頂きます。

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